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⑨無痛分娩ができない妊婦さんもいらっしゃいます

以前、無痛分娩が好ましい妊婦さんのお話をしました。
高血圧の妊婦さんでは、陣痛がくるとますます血圧が上がってしまいます。
無痛分娩により痛みを和らげると安定した血圧を維持することができます。

痛みがくると喘息発作が出るとのご不安から無痛分娩になった方もいらっしゃいます。

私から無痛分娩をお勧めすることは少ないのですが、医学的に無痛分娩が好ましい方以外にも死産の方には無痛分娩をお勧めしています。
妊婦さんはそれまで育っていた赤ちゃんがある日突然お腹の中で亡くなっている事を知らされます。
これはめったに起きることではありませんので、過度にご心配になる必要はないのですが。
お産に際して産婦さんが陣痛の痛みに耐えられるのは、「この痛みを乗り越えれば、赤ちゃんに会える」という希望があるからではないでしょうか。

赤ちゃんが亡くなっている現実に直面しながら陣痛に耐えるのはとても辛いことと思います。
せめて陣痛の負担だけでもなくすお手伝いができればと思うのです。

逆に無痛分娩が好ましくない妊婦さんもいらっしゃいます。
一部の血液病や心臓病の方には無痛分娩をお勧めできませんが、実際にはそのような妊婦さんはほとんどいらっしゃいません。
妊娠なさった方には病気を合併なさっている方は少ないですので、無痛分娩ができないと申し上げることはまずありません。

現実に無痛分娩で支障を来すのは肥満の妊婦さんの場合です。
それも体重が100kg前後の方です。
80kgの方でも身長が高くなければ問題となりますが。
無痛分娩では麻酔チューブを背中に入れます。
その際に背骨の位置を確認して、その間にチューブを入れるのです。
ところが肥満の妊婦さんでは背中の皮下脂肪が厚くなっていて背骨が触れず、位置の確認ができません。
このような状態では、誤って神経を傷つけてしまう恐れがありますので無痛分娩をお勧めしていません。
肥満は妊娠のリスクになります。
体重管理にはお気をつけ下さい。

 

無痛分娩に関する記事一覧

①「患者さんに喜ばれる無痛分娩しかし、自然分娩以上の安全管理が必要」

②「脊椎麻酔による無痛分娩 効果が速やかにでて、かつ麻酔薬の量は少なくてすむ」

③「無痛分娩の安全性は?赤ちゃんへの影響は?」

④「どうしてお産は痛いのでしょう?痛みを和らげるのには様々な方法があります。」

⑤「無痛分娩の中でもダブルカテーテル法は非常に効果の高い方法です」

⑥「無痛分娩が好ましい妊婦さんとは?」

⑦「無痛分娩では産後の回復が早い傾向にあります」

⑧「無痛分娩と和痛分娩」

⑨「無痛分娩ができない妊婦さんもいらっしゃいます」

⑩「無痛分娩を開始するタイミングは?」

⑪「無痛分娩中の陣痛促進剤」

⑫「無痛分娩中の食事」

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