思いがけない、望まない妊娠でお悩みの女性へ
- 私たちのホームページをご覧いただきましてありがとうございます。
お腹に小さい命を宿してお悩みのことと思います。
なかには誰にも相談できずにひとりで抱え込んでいる方もいらっしゃると思います。
- 慈恵病院には、「お母さんが自分で育てられない赤ちゃん」が匿名で預けられることがあります。妊娠の事実を隠し通さなければいけない女性にとって、慈恵病院は「最後のとりで」です。赤ちゃんの命を大事にし、守ろうとする女性が、必死の思いで病院にお越しになります。私たちは、このような方々に向き合い続けてきました。
- 一方、匿名でなくてもよいとお考えの実親様には特別養子縁組制度を活用していただき、養親様に赤ちゃんを託していただいています。赤ちゃんたちは、その後スクスク育ち、笑顔が素敵なお子様になりました。そのお子様の実親様が妊娠・出産時にとても辛い状況にあったことを振り返りますと、特別養子縁組制度によって実親様も赤ちゃんも救われたと感じずにはいられません。
- 赤ちゃんをご自身の手で育てていただくのが一番ですが、子育てには、意欲や余裕が必要です。子育てのためにご自分の目標や楽しみを我慢する覚悟も必要です。「子どもをかわいいと思えない」「ぎりぎりの生活で子育ての余裕がない」「進学、就職などやりたいことがある」など子育てをさえぎる気持ちがあると、お子様の存在が重荷になりかねません。その結果、育児放棄を始めとする虐待につながることもあります。
- 私たちは、特別養子縁組や「こうのとりのゆりかご」にとらわれず、実親様や赤ちゃんの幸せのためにもっとも良い方法を一緒に探していきたいと考えています。
どうぞ私たちをご活用ください。
遠方からお越しの方、ホームレス状態の方へ
- ご出産までの期間、産後1ヶ月の期間に生活していただくお部屋を手配いたします。費用につきましては自己負担が原則ですが、経済的に厳しい方の場合には無料になります。
費用について(必ずお読みください)
- 妊娠・出産にはお金が必要です。健康保険証をご使用いただければ、費用はほとんどかかりませんが、「健康保険証を持っていない」「周りに知られたくないので健康保険証を使えない」などの事情をお持ちの方もいらっしゃいます。この場合、全額自己負担になります。妊婦検診費用、出産費用を合わせると、50~60万円になりますし、帝王切開になれば、さらに20~30万円が追加されます。
- 実親様が経済的に厳しい状況がある場合には、医療費用等のご負担を養親様にお願いする事もできます。
- ただ、気をつけていただきたいことがあります。
もしも養子縁組をキャンセルされ、赤ちゃんをご自分で育てたいとお考えになったときには、支援金を養親様に返却していただかなければいけません。
お金に困っていて支援を受けた方が我が子を育てながら何十万円ものお金を返すことは、ほぼ不可能です。結局、泣く泣く赤ちゃんを手放さなければいけません。
特別養子縁組あっせん団体の中には、実親様へのお金の支援をアピールする団体もありますが、お金を受け取ってしまうと特別養子縁組を撤回することは難しくなってしまいます。
- 最初は特別養子縁組のつもりでも、お腹のなかの赤ちゃんが動いているのを毎日感じたり、生まれた赤ちゃんを抱っこしたりすれば、赤ちゃんへの愛情が強まって離れられなくなることもあります。
- もしも特別養子縁組にするか、自分で育てるか迷っていらっしゃるのなら、養親様からの支援をお受けにならないことをおすすめします。生活保護などの行政支援をお受けになり、妊娠・出産を乗り越え、その後にもう一度特別養子縁組を考えていただいても良いのではないでしょうか。