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生理の際の出血量は50〜150gが正常の範囲ですが、それ以上に出血量が多くなる現象を、「過多月経」と言います。過多月経になりますと、貧血がちになり、立ちくらみや動悸の症状が現れます。患者さんの中には、正常の4分の1まで血液濃度が下がり、重症の貧血で運ばれる方もいらっしゃいます。1時間ごとにナプキンを取替えていたり、月経に大きな血の塊が混ざっている場合は、注意が必要です。国内では推計600万人が過多月経であるといわれていますが、その約7割の方が受診していないといわれています。従来の薬物療法・手術療法に加えてMEA(マイクロ波子宮内膜アブレーション※)治療が始まり、平成24年より、健康保険対応となりました。

子宮に異常がないにもかかわらず起こる場合もありますが、主に子宮筋腫や子宮線筋症、子宮内膜ポリープなどが原因で起こります。治療法は、薬物療法と手術があり、薬物療法ではホルモン剤や漢方薬を用います。また、最も確実な手術は、子宮全摘出ですが、生理自体がなくなり、妊娠が望めなくなります。その場合は、子宮筋腫やポリープの部分だけを取り除き、子宮を残す方法を行います。手術を行う場合は、1週間以上の入院が必要となりますが、最近行われている最新の治療法に、「マイクロ波子宮内膜アブレーション※」と呼ばれる方法があります。

膣からアプリケーターと呼ばれる直径4mmの金属管を挿入し、その先からマイクロ波を照射して、子宮内にある内膜を加熱し、壊死させるものです。このマイクロ波は電子レンジで用いられるものと同じ原理です。妊娠を希望される方には採用できない方法ですが、手術を受けた方の半分以上は生理自体がなくなると言われています。ただ、体にもコスト的にも負担の少ない治療法として注目を集めています。

過多月経手術(MEA)