陣痛は仮に生命が保証されていたとしても、「命を落としてしまうのではないか」と思ってしまうほど、激しい苦痛をもたらすことがあります。
約170年前から広く知られるようになった無痛分娩は、欧米を中心に多くの女性が選択するようになりました。
しかし、医療水準が高いのにも関わらず日本での無痛分娩は約6%と低率です。その背景にはいくつかの要因が考えられますが、無痛分娩についての情報不足や安全性への不安も大きいと考えられます。
これに対して、当院では定期的に無痛分娩の説明会を開催してきました。ただ、ご予定の合わない妊婦さんやご主人には、情報を提供できないままになることもありました。
そこで「いつでも、どこでも」無痛分娩の情報にアプローチしていただけるよう、ホームページの充実を図りました。
陣痛に対して、不安の強い妊婦さんは決して少なくありません。私たち慈恵病院のスタッフは、妊婦さんを叱咤激励するのではなく、寄り添い、役に立てるようになりたいと願っています。
そのような状況にあって、無痛分娩は大きな助けになることでしょう。無痛分娩を通じて良い思い出となるお産をしていただければ、それは私たちにとって大きな喜びです。このホームページが、その一助となることを願っています。
慈恵病院 病院長 蓮田 健