映画では、内密に出産する実母やその赤ちゃん、里親、養親、
そしてそれぞれに関わる専門家達の心情を俳優達が熱演。
養子縁組に至るまでの流れや、専門家達の仕事ぶりも分かりやすく、描かれています。
フランスの社会福祉について研究する安發明子氏の協力の下、
フランスの養子縁組の実情を描いた映画「イン・セイフ・ハン
ズ」の上映会を熊本Denkikanで開催しました。
約200年も前から匿名出産が制度として整っているフランス。
現在でも、年間約600件もの赤ちゃんが、この制度の下、誕生
していると言われています。
[c] 2018 TRESOR FILMS – CHI-FOU-MI PRODUCTIONS – STUDIOCANAL – FRANCE 3 CINEMA – ARTEMIS PRODUCTIONS
映画終了後には、安發氏と蓮田院長によるトークタイムが設け
られました。安發氏は、
「どんな赤ちゃんでも1人の人間。子どもに嘘をつかない」というこの映画のポイントを解説。
蓮田院長は、「フランスの匿名出産を知る絶好の機会でした」と映画を好評しました。
また、当院の蓮田真琴・新生児相談室長より、
「子どもを育てられない母親について、日本では“無責任な
人”とされるが、フランスでは“支援しなければならない人”。
『ゆりかご』には批判もあるが、行政や他の病院に断られて慈
恵病院まで来る女性達を私達は断れない。赤ちゃんが生まれた
その後の人生も考えている。5年以内には、日本にも赤ちゃん
と母親を守る制度ができてほしい」と締めくくりました。